「私、落ち込んでないよ?ちょっとショック受けただけだもん」
「落ち込んでるもショックも同じだろ。
…悪かったって」
「大雅くん、次童顔とか言ったらダメだからね…?」
「…おう、気をつける」
あらかさまに悪かったと思ってる様子の大雅くん。
素直な反応をする大雅くんを、少しだけからかっちゃった。
…けど、良くないよね。
ごめんなさいって心の中で謝って次はからかわないようにしよう。
「ねー、なんか花澄ちゃんってちょっとS要素あるよね」
耳元で声がしたと同時に、
後ろからギュッと良い匂いに包まれる。
息がかかってくすぐったい…。
「俺のことは苗字呼びなのに、なんで大雅は名前呼びなの?」
「それは、大雅くんの苗字知らなかったからで…ひゃぁっ!?」
耳元にフッと息をかけられて、悲鳴をあげる。
耳がくすぐったい。
そこ、弱いからダメなのに…。
「じゃあ、俺のことも名前で言ってみて」
「紫杏くん…?」
