コクコクと頷けば、小さく笑いを零した宮西くん。

衝撃的なことを聞いてしまった気がする。

コレが噂に出回ったら、学校中大騒ぎになりそうだな…。



「そういう倉沢さんこそ、好きな人いるよね?」

「えーっと…、え?」



試すような表情をした宮西くん。

その目は真っ直ぐに私を見つめている。



「お相手は…染野さん」

「……へっ!?」



少しだけ、宮西くんの瞳が揺らいだ気がした。



「カマかけたつもりだったんだけど。その様子だと当たりかな?」

「いや、ええっと…、その……」


軽くパニック状態に陥る。

いきなり好きな人を言い当てられて混乱状態に陥らないわけがない。



「私って、そんなにわかりやすかったの…?」


和葉ちゃんにも宮西くんにもバレるなんて。

実は紫杏くんにもバレてたり…。



「…俺にとっては、すごくわかりやすかったよ」

「本当ですか……」




紫杏くんにもバレてたりするのかな。

それとも、時間の問題だったり…?