…というか、裏社会と言われるこの場所に喫茶店があることにビックリしたり。

染野君がドアを引くと、カランコロンとベルが鳴って…、金髪の男の人が姿を現す。



「紫杏どこ行ってたんだ…って、また女?ほどほどにしとけよ」

「心配いらないよ。この子とはそーゆー関係じゃないからね」



会話からして、染野くんは女の人と、そーゆー関係になることが、多いってこと…?



「じゃあ何。ココがこの子にバレたってこと?」

「そうゆうこと。話が早くて助かるなぁ」



笑顔を貼り付ける染野くんと対照的に、私を睨むように見てくる金髪の人。

まさか、殴られたりしないよね…?

少し、いや、ものすごく足がすくむ。



「ちょっと大雅(たいが)。花澄ちゃんが怖がってるから、睨むのやめてよ」



私の様子に気づいてか、そう言い放つ染野くん。

その言葉に、眉間にシワを寄せた金髪の人。


「あ"?いちいちうるせーな、見定めてただけだろ」

「見定めって…。花澄ちゃんは悪い子じゃないから大丈夫。……悪い子よりのいい子だから」

「はぁ…」