溜まり場へ行ってから、一週間が経つ頃。
喉の不調と体のだるさに襲われていた。
「花澄、風邪ひいた?早退しなくて大丈夫?」
「ん"んー…、大丈夫。ありがとう」
「声ガラガラだよ…?無理しないでね」
体調の異変に気づいてくれた和葉ちゃんが心配してくれた。
朝は声が出にくいくらいで、特に悪くなかったのに。
今になって悪化してきてしまった。
今日お母さんの帰りが遅く、誰もいない状態だから、早退はできない。
それに、早退したり保健室に行くような辛さでもないから、きっと大丈夫なはず。
甘く見ていたのが後となり、帰る頃には意識的に足に力を入れて、ようやく立てる程度だった。
「花澄、全然大丈夫じゃないじゃん!裏門まで一緒に行くよ」
ふらついてるところを和葉ちゃんが支えてくれて、そのまま裏門へ直行する。
「今日も染野さん迎えに来てるんだよね?」
躊躇いがちに頷いた。
最近は紫杏くんを避けちゃってるし、もしかしたら呆れて来てくれてないかもしれない。
そんな考えが頭をよぎる。