その瞳に囚われて

突然のことに、心臓がドキドキ音を鳴らす。

顔が、熱い…。



「金曜日の放課後って予定ある?」



まだ手は握られたまま。

掴めない声色で問いかけられる。




「ないよ」

「…良かった。
その日以降、しばらく花澄ちゃんと会えなくなっちゃうから。ちょっとでも長くいたくて」



その言葉にズンっと心が重くなる。



「しばらく会えなくなっちゃうの…?」



普通に聞こうと思ったのに。

出たのは、弱々しい問いかけ。



「…っ、寂しいの?」

「寂しい、よ…」



好きって自覚してからは心がとっても素直。

ポロッと本音が溢れる。



「…俺も、花澄ちゃんと同じ」



少し、強まった手の力。

言葉とは裏腹に、少し嬉しそうな紫杏くんには少し違和感を覚えたり。