「じゃあアイツにも、ここ奪われちゃダメだよ」



優しく、軽く、でもどこか妖しく唇に触れる紫杏くんの指。

それから、圧倒的なそのオーラに頷くしかなくなる。



「それじゃあさ。抵抗する勉強もしてみる?」




抵抗する勉強って、何…?

色気を含んだ紫杏くんの笑みに、ただならぬものを感じる。



「安心して。強引に奪ったりしないから。
俺が、花澄ちゃんにイケナイコトしようとするから、それに抵抗してね」

「…いけない、こと…?」



思考をフル回転させた途端、ひんやり冷えた手が服の中に侵入してくる。

自然と押し倒される格好になって、視界が反転する。



「ほら、抵抗しないと。もっと上までいっちゃうよ」

「…ひゃあっ……」



手が次第に上まで登ってきて、胸のすぐ下あたりでピタッと止まった。

抵抗…、抵抗ってどうするんだっけ。



「上じゃなくて、下の方がいい?」

「…っえ」

「抵抗しないと。下の方触っちゃうよ」