「どうしてここに?」
びっくりして思わず言ってしまった。
「なんだよ来ちゃダメなのかよ」
「ううん。そういうわけじゃないんだけど、優弥来ることないじゃん」
優弥は一瞬悲しそうな顔をした。
「どうしてここに?」
私は表情については触れず、さっきと同じことを質問した。
「一緒に帰れないかなと思ったんだよ。愛に聞いたらおまえ教室にいるって言ってたから」
優弥は照れながら言った。
「それで一緒に帰れる?」
私は誘われてすごく嬉しかった。
だから、つい
「うん。いいよ」
了承してしまった。
嬉しかった。
また優弥と帰れるということが。
急いで準備して
「OK行こ?」
「おう」
隣に並んで歩いた。
でもずっといなかったせいで話がなかった。
なにか話さなきゃ。
そう思ってなんとか話題を見つけ出し言おうとしたら
「「あのさ」」
優弥と思いっきり被った。
「「え?」」
そこから譲り合いが始まった。
「どうしたの優弥」
「いや花蓮こそなに?」
「なんでもない優弥が先に言っていいよ」
「いや花蓮が先で」
ずっと続けてた。
もう拉致あかないと思ったからジャンケンで決めることになった。
「勝った方が言う。OK?」
「OK」
そして優弥が勝った。
「それでは優弥さんどうぞ」
深呼吸してから言った。
「デートしよう?」