俺はおぼつかない足でベットまで行った。
「かれん?」
呼んでも返事はかえってこない。
「なぁ。返事しろよ」
つい、重ねてある手に手を置いた。
「ッ…!」
その手は冷たかった。
今まで握っていた手が冷えていた。
花蓮は死んだ。
そう理解した途端一気に泪が出てきた。
それは、花蓮の顔の上に落ちていく。
「なんで…花蓮が先に逝くんだよ」
頭の中で理解していても受け入れられない。
「ウッ…花蓮…ウッ…ヒック…」
大好きな俺の彼女。
花蓮は罰ゲームであんな感じにしたって思ってると思うけど、仕組んだのは俺だ。
出会った時から好きで。
笑った顔が可愛くて、大人しそうに見えて実は負けず嫌いの頑張り屋さん。
一緒にいて楽しくないと感じる日は1回も無かった。
俺が入院したせいで花蓮から笑顔が消えて、退院してまた一緒に過ごすようになってからまた俺の大好きな笑顔が戻ってきて。うれしかった。
君の笑った顔が、行動が、声が、性格が。
全部、全部大好きだ。
今まで言ってこなかった。言えなかったけど。
今なら、今ならいいかな。
ねぇ
「花蓮……俺はお前が思っている以上に花蓮のことが好きだ。大好きだ。失いたくない大切な人なんだ。また笑った顔を見せてよ。俺の名前呼んでよ。まだ逝くなよ。もっと一緒にいたかったのに。死ぬまでに楽しい思い出作りたかったのに。逝くのは……俺1人で十分だろ」
俺の好きな笑った顔。俺の名前を呼ぶ声。
大好き。
世界でいちばん好きな人。大切な人。
いなくなってしまった人に、今まで言えなかった『好き』を伝え続ける。
なんでもっと早くから伝えられてなかったんだろう。
「好きだ。花蓮」
なんで入院していることを言えなかったんだろう。言ったら一緒にいれる時間が増えていたかもしれないのに。
「愛してる」
俺はありったけの『好き』を込めて、そっと口吻をした。
唇にあの温もりはない。それなのにあったかく感じた。
「大好き…」
俺は涙が枯れるまで花蓮の傍で静かに泣き続けた。
涙が収まったあと花蓮のお母さんは俺に1冊の本を渡してきた。
「これは?」
「花蓮の日記。病室で読んで」
「かれん?」
呼んでも返事はかえってこない。
「なぁ。返事しろよ」
つい、重ねてある手に手を置いた。
「ッ…!」
その手は冷たかった。
今まで握っていた手が冷えていた。
花蓮は死んだ。
そう理解した途端一気に泪が出てきた。
それは、花蓮の顔の上に落ちていく。
「なんで…花蓮が先に逝くんだよ」
頭の中で理解していても受け入れられない。
「ウッ…花蓮…ウッ…ヒック…」
大好きな俺の彼女。
花蓮は罰ゲームであんな感じにしたって思ってると思うけど、仕組んだのは俺だ。
出会った時から好きで。
笑った顔が可愛くて、大人しそうに見えて実は負けず嫌いの頑張り屋さん。
一緒にいて楽しくないと感じる日は1回も無かった。
俺が入院したせいで花蓮から笑顔が消えて、退院してまた一緒に過ごすようになってからまた俺の大好きな笑顔が戻ってきて。うれしかった。
君の笑った顔が、行動が、声が、性格が。
全部、全部大好きだ。
今まで言ってこなかった。言えなかったけど。
今なら、今ならいいかな。
ねぇ
「花蓮……俺はお前が思っている以上に花蓮のことが好きだ。大好きだ。失いたくない大切な人なんだ。また笑った顔を見せてよ。俺の名前呼んでよ。まだ逝くなよ。もっと一緒にいたかったのに。死ぬまでに楽しい思い出作りたかったのに。逝くのは……俺1人で十分だろ」
俺の好きな笑った顔。俺の名前を呼ぶ声。
大好き。
世界でいちばん好きな人。大切な人。
いなくなってしまった人に、今まで言えなかった『好き』を伝え続ける。
なんでもっと早くから伝えられてなかったんだろう。
「好きだ。花蓮」
なんで入院していることを言えなかったんだろう。言ったら一緒にいれる時間が増えていたかもしれないのに。
「愛してる」
俺はありったけの『好き』を込めて、そっと口吻をした。
唇にあの温もりはない。それなのにあったかく感じた。
「大好き…」
俺は涙が枯れるまで花蓮の傍で静かに泣き続けた。
涙が収まったあと花蓮のお母さんは俺に1冊の本を渡してきた。
「これは?」
「花蓮の日記。病室で読んで」



