「優弥大丈夫?…だいじょばないよね」
私は急いでナースコールを押した。
来るまでずっと優弥を抱きしめていた。
「うっ……花蓮」
「どうしたの?!」
「痛い。苦しいよ」
「大丈夫!もう少しで看護師さん来るから!」
はっはっはっはっ
さっきより呼吸が早くなっていた。
看護師さん早く来て!
どんどん辛くなってきているのか、優弥の手に力が入っていく。
「花蓮…花蓮…」
「どうした?!」
「つらいよ……たすけて」
「っ…優弥…。大丈夫。看護師さん呼んだから!それまで…耐えて」
助けてあげたいのにたすけられない。
自分が無力すぎてイヤになってくる。大好きな人を救うことが出来ない。黙って見てることしかできない。ホントに嫌だ。
見ててだんだん辛くなってくる。胸が締め付けられる。
早く来てとずっと思った。
優弥を助けてとずっと願った。
願っていると看護師さんが来た。
「あの!優弥が!優弥が!」
私の頭の中はテンパっていた。
看護師さんは見ただけで状況を理解したらしく、隣のベッドに優弥を寝かせ、他の看護師さんを呼んだり、お医者さんを呼んだりした。
優弥と私は、カーテンで仕切られて見えないようになった。
でもカーテン越しでも分かることがあった。
それは、いろいろな線が繋がれていることだ。
私に繋がれている機械の音以外に別の機械音が聞こえてくるから。
大丈夫かな……?
すっごい心配した。
不安だった。
怖かった。
早く戻って来てとずっと願っていた。
死なないでと願った。