君の命が続くまで

「は？俺の彼女だ？だったらお前が金出せや。彼氏なんだろ？」
なぜか煽ってきた。
私はめっちゃ動揺してたけど優弥は冷静だった。
「それはできません」
「あ？なんでだ？それくらいの金がないから出せねぇってか？」
「違います。普通人は軽くぶつかったくらいで怪我しないので、俺たちが金を出す必要なんてないんですよ」
「でもこっちは痛がってるんですけど〜。その分の慰謝料は払ってくれませんかね〜」
「うるせぇよ。そんなん知らんわ。だいたいこっちがわざとぶつかったんじゃないんだから別にいいだろ。っていうかお前は高校生にこんな事して恥ずかしくねぇのかよ。人前で怒鳴ったりして。道徳1から学び直せ。それから俺らのところに話付けに来い」
優弥は私の方に向いた。
その後ギョッとしたような表情を見せた。
「花蓮どうして泣いてんだ？」
「泣いて…ない」
袖で目を擦りながら言った。
「いや、説得力無さすぎ。行くぞ」
私の手を掴んで歩いていく。
やっぱり私は引きずられながら着いていく。
絡まれたところから少し離れた時歩幅を私に合わせてくれた。
そのまま歩き続けて公園に来た。
親子が楽しそうに遊んでいる。
涙はもう止まっていた。
「来たかった所ってここ？」
「は？違ぇし。ただ」
そこまで言うと優弥は私をそっと抱きしめた。
「もう大丈夫だって安心させたかったんだ」