僕の友達のAさんの話
僕には、“Aさん”という知り合いが居ます。
これは、そのAさんの話です。

Aさんと僕は幼なじみです。小さい頃のAさんの夢は「男の子になること」でした。
小学4年生のとき、Aさんは“自分が普通では無い”と思ったそうです。周りに、「気持ち悪い」と言われたのが原因でした。自殺も考えたそうです…が、ある日のネットニュースで、LGBTの事について取り上げているニュースを見て、自分1人ではないと知り、気持ちが楽になったそうです。
そのまま時が過ぎ、僕達は中学生になりました。
Aさんは、とてもカッコ良くなりました。ですが、周りがソレを変だと言います。
「男の子みたいで気持ち悪い」「女の子でしょ?」「女の子らしくしなよ」「イキってんの?」
Aさんはとても強くなっていました。
笑顔で、「これが俺のやりたいことだから。」と返すのです。Aさん、いや、Aくんはとても綺麗でした。
Aくんの家族は、LGBTについての理解がありません。
「女の子らしく生きろ。それが当たり前。」どれだけ説明してもなかなか理解してくれないそうです。
学校の先生にも、友達にも、LGBTの事について理解し難い人がいます。その中でAくんは、強く、笑顔で生きているんです。


理解しろとは言いません。でも、悪口を言うのは違うと思うんです。「普通」ってなんなんでしょう。「当たり前」ってなんなんでしょう。「普通」や「当たり前」は人の数だけあると思うんです。Aくんには“Aくんの普通”があって、僕には“僕の当たり前”がある。

それだけは、理解して欲しいんです。

これからも、Aくんには、ありのままで居て欲しいです。