この春私たち双子は陸上強豪校である関湊(セキミナト)高校に入学することが出来た。
「ねぇ彩架(アヤカ)起こしてぇ」
大きい声で叫んでいるこの子は私の双子の妹 林田(ハヤシダ)架乃(カノ)。マイペースで自由人でも、好きなことをやるとなると目付きが変わるような面倒くさい子である。
そんな架乃の声を聞きながら真新しい制服に腕を通していた。
「なんでこの学校の制服ネクタイなんだろめっちゃ嫌、まぁでも着れば可愛いからいいか」
独り言をブツブツ言っている私の名前は林田彩架、架乃の姉でもあるが母の役割をしているようなところもある
母と父はとある制服ブランド会社の社長と副社長をしているそのため、ほとんど帰ってくるのは夜中か明け方に来ることが多くあまり喋ることがない
架乃に関しては私にはないものが多くあるだからよく羨ましいと思ってしまう自分がいるそう