極秘懐妊だったのに、一途なドクターの純愛から逃げられません

「私、上の子を出産した後3年も休んだのよ。小さい頃は母親が側にいる方がいいんだって育児書で読んで信じたんだけれどね。でも復帰した途端に2人目ができて。だから、2人目は1歳の誕生日とともに復帰したの。それでも、仕事の感が戻るのに苦労したわ。半年以上たってやっと仕事に慣れてきたのに」
少し悔しそうに、環さんが唇をかむ。

そうよね、ここでまた休職ってなればまた同じことの繰り返しだから、環さんでなくても不安になるはず。

「新太は何て言っているの?」
「そこなんですよ日彩さん。彼、『環に任せるよ』って何も言わないんです」

「「ズルーイ」」
真理愛さんと泉美の声。

そうかなあ。私はそうは思わない。
新太さんは環さんの気持ちを尊重したいんでしょ。
環さんが出す答えならどんなものでも受け入れるよってこと。それは環さんの気持ちを大切にしているからだと思う。

「私なら、ついて行くかな」
日彩さんの意外な一言。

同じお医者さんとして働く日彩さんなら日本に残るって言うのかなって思ったのに。

「私なら残るかな。うちにはおじさまやおばさまもいるし、実家の母も丈夫ではないですしね」
なるほど、真理愛さんらしいな。

どちらにしても答えを出すのは環さんだけど、きっと環さんの中では答えは出ているんだろうと思う。
一緒に行く気がないならこんなに悩まないはずだし、行きたいからこそ背中を押してほしいんだろう。