「呼吸が辛いならそう言えよ。これで少しは楽になるから」
そう言って椅子に腰掛けた。

「…呼吸が辛い?呼吸しづらいってこと?」
「え?あ、ああ」
「…これが普通だと思ってた」

こんなに荒い呼吸が普通だと⁈俺は一瞬、理解ができなかった。

「なあ、ひとつ聞いてもいいか?」
「なに?」
「中学までは検診に行ってたって言ったよな?なんで行かなくなった?」
「……」
「答えたくないならいいよ。ちょっと気になっただけだから」