海とキミ。



私は重なった手から、手を抜こうとした。


でも彼の手は固く握ったままだった。




「…ねぇ。「…夏。」」



「…夏?」



「…夏また来ようか?」



「…夏か…いいね。スイカ持ってこよ。」



「え?お前バイクでどうやって運ぶんだよ。」



「はは、だね。」