絶望のち愛

1年後

「まゆ先輩ー、いけー」

私にトスが上がる。
助走して、踏み込み、飛び上がる。
あげた手のひらに、ぴったりボールが当たる。

バシッ

最高な音とともに
ボールは相手のコートに落ちる。


「キャー!」


私は、事故の怪我を乗りきり
バレーができるまで回復した。

遼さんが、一緒にいてくれたお陰で、リハビリもトレーニングも頑張れた。


「頑張ったね。まゆ」

きっと、今日も試合のあとも、
遼さんはこういってくれるはず。


これからも、ずっと、
頭をぽんぽん撫でて、頑張ったねっていってくれるはず。



おわり