絶望のち愛

私は、恥ずかしくなって、抱きついてた先生から離れようとしたが、
先生がぎゅっと抱き締めてくれていて
動けなかった。

「えっ?先生?離して。」

「無理、そんなかわいいこと言われて、そんなかわいい顔してる子は、離せない。」

ヒューヒュー
回りから、口笛が聞こえたり、
拍手が聞こえたり。

無理やり先生の腕の中から、逃げ出し、
「帰ります!」と、挨拶して、
ダッシュでリハビリ室から、外に出た。


中庭の木のしたまで走ると、立ち止まり、
「あー恥ずかしかった。」
と、一息ついた。

「置いていくなよ。」
後ろから、内堀先生に抱き締められた。

「先生なんで?」

「ごほうび?」

「そんなことされたら、勘違いしちゃうよ。」

「勘違いじゃないよ。」

「えっ?」

「まゆ、大好きってほんと?」

えっ?まゆ?
名前呼び?

「ねえ、まゆ。こっち向いて。」
向かい合わされる。

「・・・」

「まゆ、俺のこと好きってほんと?」

うつむいて、うなずく。