「僕のこの目の色は、ヨーロッパ人やった父方のおじいさんの隔世遺伝なんや」

宇大は言った。

「そうなんですか」

そう返事をした私に、
「それまでは親はもちろんのこと、周りも特になんも言わへんかったさかい、その時までは僕もこれが普通なんや思うとった」
と、宇大は言った。

「そやけど、おちょくってきた子を始めとする周りの子たちの目の色は全員黒で…その時に初めて僕は普通とちがうんや言うこと知らされた」

「もしかして、１人でいたのも泣いていたのも…」

そう言った私に、宇大は首を縦に振ってうなずいた。

「そう、その時に僕と恵麻ちゃんは出会うたんや」

「ーーッ…！」

全てが繋がったとは、まさにこう言うことを言うんだと思った。