「宇大さん」

「んっ?」

こんな時に何を聞いているんだとは思うけれど…でも、宇大がここにいる今だからこそ聞きたかったのかも知れない。

「ーー宇大さんは、私のどこが好きなんですか?」

何故か沈黙が流れた。

「そら、どう言う意味で?」

その沈黙を破るように、宇大が聞き返した。

「いや、その…この世のハイスペックの寄せ集めみたいなあなたが何で私のことが好きなのかな、と」

「ハイスペックの寄せ集めって…そんなんを言われたのは初めてや」

宇大は「おもろいことを言うなぁ」と笑いながら呟いた。

笑わせるためにそんなことを言ったつもりではない。

心の中でツッコミを入れていたら、
「そうやなあ…」
と、宇大は呟いて考えた。