先輩のこと、初めて知ったのは、学校に入学してからすぐのこと。 当時一年だったあたしは、ピカピカでぶかぶかな制服に身を包んで、初めて登校したその日。 なんと、道に迷った。 校舎の中をなんどもグルグルして、自分の教室を探す。 なんだか迷路みたいなんだよな。 どこ行ったらいいか、わからないし。 けれど、始業のチャイムが鳴って。 まずい。