「笑うな!!」 「だって。先輩、可愛いんだもん」 「うるさい。そういうところが大嫌いだ」 「ダメですか」 「ああ、ダメダメだ」 「先輩、好きです」 「俺は大嫌い」 「どうしてか、聞いていい?」 「どうせ、思い込みだろう?」 「え?」 「ただ単に、入学して初めて声をかけたのが俺だったから、勝手に好きって勘違いしてるだけだろ?」 「そんな……」 「俺がほんとはどういうやつか知ったら、お前、その理想が崩れていなくなるだろ」 「先輩、本当はどういうひとなんですか」