「落ち着いたか?」 ここは、空き教室。 あたしは教室で泣いてしまい、先輩があたしをその場から連れ出して、人気のないここまで連れてこられた。 「俺の、せいか?」 あたしはブンブンと全力で首を横に振る。 違うよ。 先輩は何も悪いことしてない。 それどころか。 「じゃあ、なんなんだよ」 「先輩、無理しなくていいからね」 「は?」 「あたし、うざいしきもいし、先輩、困ってるでしょ」 「……そうだけど」