振り回されて先輩♡



 もともと、自覚あったとはいえ。
 本人の口から語られると結構、きつい。

 瞳の奥がじんわりと熱くなってくる。

 あたしは耐えきれなくて、廊下へと走り出し――転んだ。

 
 その物音に先輩が、こっちを見る。

「西宮っ!!」

 あたしの名前を呼んだ。

 けれど、追いかけてきてはくれなかった。

 先輩……。