「……世子さん」

「よろしい!」

「ねぇ、世子さん」

「なぁに?」

「今日も、あなたに会えて嬉しです」

「そりゃ良かった。ところで」

「ん?」

「あんた、もう三年になってるけど、進路、決めてんの?」

「ええ……?」

「まさか、あたしと同じとこ進学しようなんて考えてないでしょうね?」

「えええ、そ、それは……」

「あのねぇ、いくら、あんたがあたしのこと、好きでもそれはナシよ!! あんたはあんたの進みたい道を選ぶんだからね!! わかった!?」

「はーい」

「それに、そうじゃなくちゃ、なんのために……カレカノになったの?」


 ……浅田は、にこっとほほえんだ。