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「せーんぱいっ」


 朝一で響きわたる浅田の声。


「お、おはよ」

「はい、おはようございます」


 相変わらず、といった浅田だけど。


 なんだか、ドキドキしてしまって、あたしは彼の顔をまっすぐに見れない。


「先輩?」

「ううん、ほんと、なんでもないからっ」


 どうしちゃったの、あたし。