そして、翌日。

「ねえ、今度はお花が届いてるわよ」

母の声に、お花?と不思議に思う。

受け取ってみると、それは石鹸で出来た綺麗な造花の花束と、電報だった。

送り主は、岡村だ…!

「20才おめでとう。東京に戻ったら、デートしませんか?」

そんな言葉が添えられてある。

私は、思わず岡村に電話して、

「電報ありがとう。とても嬉しかった…。ねえ、予定が合えば、一緒に東京に戻らない?」

東京に戻ってからデートするまで、待ちきれなかったのだ。

岡村の「そうしよう」と答える声も弾んでいた。