それに、未紘くんは自分の思い通りにいかないと拗ねちゃう性格かも。


「う、えっと……キスはできないので」


代わりに未紘くんの大きな身体をギュウッと抱きしめてみた。


「こ、これで許してください……っ」

ひょこっと顔をあげて見つめると。


「何それ……かわいー」

不意に頬にチュッとキスが落ちてきた。



***



「ねー、湖依。なんでそんな怒ってんの」

「もうキスしちゃダメです……!」


「唇外したのに?」

「だ、だからって急にするのダメです!」


「んじゃ、キスしますって申告したらいーの?」

「そういう問題じゃなくて!」


今ちょうど朝ごはんを食べ終わったところ。


未紘くんはマイペースさ全開で、さっきのキスは全然悪いと思ってないみたい。