そろそろ起きて学園に行く準備しないとだよね。


わたしは朝ごはんを作ったり洗濯をしたり、他にもやることがあるから先に起きないと。


「うぅ……寝てるのになんでこんな力強いの」


 未紘くんの腕の中から抜け出そうとしたんだけど、ギュッと抱きしめられて身動きが取れない。



「あのっ、未紘くん離してください……っ」

「んー……無理」


「きゃぅ……」

「……湖依のこと抱きしめてたい」


こ、これは寝ぼけてるの?


「み、未紘くん……! 寝ぼけてないで、ちゃんと起きてください……!」

「……湖依がキスしてくれたら起きる」


「んなっ、無理です……!」

「んじゃ起きない」

「えぇ……っ」


未紘くんは朝から心臓に悪いことばっかり言う。