「ん……」


窓から入ってくるまぶしいくらいの日差しで眠っていた意識が覚めてきた。

眠くて頭ボーッとしたまま。


あれ、わたしいつの間に寝てたんだ。


いつもひとりで寝てるはずなのに、今は誰かの体温をそばで感じてる。


天彩学園に入学してから、まだ1日しか経ってないのに。


いろんなことが一気に起こりすぎて頭の中がパンク寸前だよ。


いっそぜんぶ夢だったらいいのに。


「……湖依」

うん、全然夢じゃない。


寝ぼけてわたしの名前を呼んでる未紘くんの寝顔が目に飛び込んできた。


あぁ、そうだ。昨日の夜、一緒にベッドに入って抱き枕にされたんだった。


スヤスヤきもちよさそうに寝てる未紘くんは起きる気配がなさそう。


壁にかかる時計は7時を過ぎていた。