「あっ、湖依おはよ。入学式今日だっけ?」


「弥依お姉ちゃん、おはよう。今日は事前の説明会があって、入学式は明日なの」


朝ごはんを食べるために席に着くと、依佳が瞳をキラキラさせてこっちを見てる。


「湖依お姉ちゃんいいな~。あの有名な天彩学園に入学できるなんて! 羨ましすぎるよ~!」

「それなら依佳が入学したらいいのに……」


朝食に用意された大好物のフレンチトーストも、今はあんまり美味しく感じない。

それくらい気分が落ちてる。


わたしは中高一貫の女子校に通っていて、本来なら高校もエスカレーター式に進学する予定だったのに。


明日から入学する天彩学園は男女共学で、かなり有名な名門校とまで言われてる。