「あんたたちみたいな父親の権力にすがってるようなお嬢様よりも湖依のほうが女性としてずっと魅力的。それに気づけないあんたたちのほうがよっぽど可哀想だけど。俺は湖依が隣にいてふさわしくないと思ったことは一度もないから」
さらに未紘くんは話し続ける。
「俺が湖依を選んでそばにいてもらってるから。それに文句があるなら俺に言ったら? それとこれ以上、俺の大切な湖依を傷つけるようなこと言うなら俺も父に報告することを視野に入れるけど」
未紘くんの言葉にムッとした顔をしながら、3人とも何も言わずに去っていった。
「……大丈夫だった? ごめん、俺が離れてる間に嫌な思いさせて」
周りの目なんて気にせずに、優しくふわっと抱きしめてくれた。

