「相手どんな子って聞いても俺が惚れる可能性あるくらい可愛いからぜったい教えないって言ってたからさ。探すのも禁止とか言うくらいで」
今までずっと授業が終わってから未紘くんを教室まで迎えに行ってたけど。
中に入るのはダメって言われてて、教室から少し離れたところで待ってるようにって言われていたから。
それを天音くんに話してみると。
「あー、それは湖依ちゃんが可愛いからじゃない? 他の男の目に映したら取られるって思ったのかもね」
「わたしは可愛くないので、それはないかと」
「えー、自覚ないんだ? 俺はひと目見た瞬間めちゃくちゃ可愛いと思ったんだけどな」
グイッと腕を引かれて、あっという間に天音くんの腕の中にすっぽり収まってしまった。

