「自己紹介が遅くなっちゃったね。俺は未紘の幼なじみの天音奏波です。こうして話すのは初めてだよね」
えぇ、未紘くんに幼なじみいたの?
初耳なんですけども。
「未紘とは小さい頃から仲良くてね。まあ、いわゆる腐れ縁ってやつかな」
「し、知らなかったです。幼なじみがいるなんて聞いてなくて」
「そうだよねー。未紘はさ聞いたら教えてくれるけど、自分から積極的に話すタイプじゃないし。あ、よかったら名前教えてくれる?」
「硴水湖依です」
「湖依ちゃんか。それにしても驚いたなー。未紘の運命の番がこんなに可愛い子だったなんて」
「か、かわ……!?」
「アイツ秘密主義みたいなところあってさ。番と出会ってメイドに指名したってことしか俺に話してくれないんだよねー」
「そ、そうなんですね」

