「………うるっさいわね!

元はと言えばあんたらが来たからでしょ?」


いきなりの豹変に戸惑いが頭を満たす。


ど、どういうこと………?


「はぁぁ?こっちは篠塚追いかけて来てんの!

説教なら篠塚にしろよ!」



「………そうね。もう“味方ごっこ”は終わりよ。」



味方ごっこって………?


疑問を声に出そうとしてもどんどん日々谷と誠のペースに乱されていく。


「お前にも、今以上の苦しみを教えてやる…………っ


放課後、絶対屋上に来いよ。」


向きをくるりと変えて私を言葉の宛先に変えた誠。


低く、とても強い言葉にぞわっと鳥肌がたつ。


なに……?日々谷も……誠も……何か違う………


“屋上”そこに行かなければいけないような気がして心がモヤモヤとなる。


屋上に行ったら……私は……私はどうなるんだろう。


いつの間にか私しかいない廊下は何だか寒く感じた。