学級洗脳崩壊アプリ

きっと他の二軍とかも今更こんな時代遅れなアプリやらないもんね…………


ある程度の決心をすると指を忙しく動かした。



『自己紹介です!


年齢……17歳

趣味……読書

特技……無し

好きな食べ物……スイーツ

好きな曲……特にないですが、流行りの曲はよく聞きます!


いじめについてですが…………

酷い暴力や陰口、変な噂をたてられたりだとかです。


あんまり詳しくは書けないですが、こんな感じでいいですかね………


自己紹介、少な過ぎてすみません。

良かったらNさんの自己紹介もお願いします!』


あまり紹介が思い浮かばなくてこんなのになっちゃったけど…………


Nさん、怒ったりしないかな………?


喜怒哀楽がバラバラになった今、さっきのワクワク感は徐々に薄れていった。


それから数分。



なかなか返信が来ない。



一分経っては携帯を見て、もう一分見ては携帯を見るの繰り返し。


やっぱり…………ダメだった?



うわぁと頭を抱えた。




ガチャ。


「………っえ」



突然開かれたドアにびっくりして飛び上がる。



「ちょっと、恵!

ただいまって言っても返事しないから来てみたら…………


またスマホばっかり見て!

今度同じようなことがあったら取り上げるからね!」

それだけ言ってそそくさと戻っていったお母さん。


か、帰ってきてたんだ…………全然気づかなかった…………



六時過ぎの今。



最後に私が返した返信から約5~6分ほど経ってる。



遅いなぁ。もしかして、お風呂にでも?



それとも夕食?何か急用?



いろんなことが頭を過る。



どうしよ、こんなことずっと考えてたらスマホ依存症になっちゃう。



とにかく、しばらく待ってれば、いつかは返信されるよね。


スマホを机の上に置くとお母さんのいるリビングへ向かった。