「ぃ、いだ……ぃ゛……っ」


体がボロボロになって使い物にならない状態まで暴力を振られる。



階段で転んだ、


机にぶつかった、


思いっきり転んだ。



こんな言い訳何回お母さんに聞かせたっけ。



でも大丈夫。


お母さんは最近仕事で忙しいし、兄弟や姉妹もいない。



だから、今だけ。


今だけ我慢してやる。


だけど、


時が来たら私はアイツを殺してやる。


絶対に。アイツらを生かす訳ない。



私にしてきた分きっちり、いや、倍以上にしてお返ししてやるんだから。

せいぜい今だけいじめてればいいじゃない。


そんな私からポロッと笑みが溢れた。


「な、何笑ってるんだよ……っ!!」


薄気味悪い私にどうやら少し焦りを見せた誠。



何怯えているの?


もっと私をいじめればいいじゃない。


もっと、もっと────


「……………いじめればいいじゃない。」


「っは……?」


ポロリと落ちた私の言葉に反応したのは胡桃だった。


横目で表情を見てると誠がいきなり怒鳴った。



「うるさいうるさいうるさいっ!

どいつもこいつも………っ!」