友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~

「…ねぇ由奈、教えてよ!わたしがだれと付き合っていたか、…知ってるんだよね!?」


由奈の肩をつかみ、揺さぶる。


「離してよ…!あたしが言ったところで、記憶がないんだったら同じじゃないっ」


――その言い方。


「やっぱり…知ってるんだっ」


わたしが詰め寄ると、由奈はしまったというような表情を浮かべ、唇を噛んだ。


自分で口を滑られせてしまい、由奈はそれ以上なにも言えなかった。

だから、これで諦めてすべてを話してくれるかと思いきや――。


「そんなに知りたいなら、あたしに勝ったら全部話してあげてもいいけど」


どうやら、タダでは教えてくれないようだ。


「由奈に、勝つ…?」

「そう。もし慈美がこのミスコンで優勝したら、あたしが知っていること、すべて教えてあげる」


そう言って、由奈はニヤリと口角を上げた。