彼がよほど人気者なのかがよくわかる。
この人数というのもあって、今回はボーリングになったんだと、主催してる女の子たちが言っているのを聞いた。
どちらにしても外はあいにくの雨で、今日は室内で過ごすしかない。
「早川くん、こっちこっち!みんなで写真撮ろ〜」
「おい早川ー!それ終わったらどっちがストライク多く取れるか勝負しようぜ!」
色んなところから律紀の名前を呼ぶクラスメイトの声が飛び交っている。
……ほんっと、なんでそんなに人気なんだか。
チラッと律紀の姿を確認すると、やっぱり色んな人に囲まれて楽しそうに笑っていた。
「唄、ここまで来たら楽しむしかないよ」
「うん、それ私も思った」
未央と2人で目を合わせて、コクリと頷く。
「とりあえずあそこのレーン空いて……」
「唄ー!」
少し離れたところから私の名前が呼ばれたのは、そんなときだった。



