最後の世界が君でよかった

翔太がいなくなってから1週間が経った。

翔太の葬儀などはもうすでに終わったけど、まだ立ち直れていない。

当たり前だけど、忘れることなんて全く出来ていなかったし、これからも翔太のことを忘れるつもりはない。

そんな中私は卒業式を迎えた。

うちの高校は卒業式が3月の終わり頃だから、翔太の葬儀などには全て出ることができたけど、卒業式がもっと早ければ翔太と一緒に卒業できたのかななんて思ったりもした。

卒業式が終わった。

担任の先生に

「これ、大杉の家に届けてくれないか？」

と、翔太の卒業証書を渡された。

「私でいいんですか？」

「あぁ
　それに、卒業証書は櫻井に届けてほしいと大
　杉から言われていたからな
　まぁ、頼んだぞ」

「あっ、はい」

翔太が私に届けてもらうようにお願いしてた？

頼んでたってことは、自分が卒業式まで生きれないことわかってたの？

わからないことだらけだが、翔太の願いを叶えたい一心で卒業証書を受け取った。