「ヤバ、可愛すぎ」

「黙れ」


目尻を下げるそいつに背中を向け、階段を上る


照れてない、絶対

自分に言い聞かせて早足で歩く



すぐ後ろから足音が聞こえるけど振り返るようなことなんてしない

絶対すぐ追いつくし



「ねぇ、希穂ちゃん」

「…………」



「隣だし、いつでも会えるね?」

「……………」