「?なに?」



「希穂ちゃん、耳貸して」

振り返るとちょいちょいと手招きされ、近づく



耳元に口を寄せて、内田界人が



「好きな子にバカなところみられて恥ずかしい」


と、囁いた




驚いたのと意味分からないので目を見開くと



「さっき言ったこと」



「今度はちゃんと聞こえた?」と、笑ってから家の中へ消えた



……………好きな子、って………


ぶわぁ、と顔が熱を持つ



鼓動の早くなる胸を押さえ、俯いた