どこか体調でも悪いのだろうか。
何か躊躇っている様子に、逆に私が嫌な思いをさせてしまったのかと、焦ってしまう。
「萩ちゃん…は、夏休み、何するかもう決めてんの?」
「あっ、えっと、はい。……真ちゃん先輩も、どこか行かれるんですか?」
「おれ?おれはねー、遊園地行くよー」
「わーっ、遊園地…!」
「そー、遊園地〜」
「……」
「……」
何故か緊迫した空気に包まれて、会話が途切れた。
真ちゃん先輩も、今日は少し元気がないような気がする。
いつものようなニコニコした明るい雰囲気を纏っていない。
本当に、どうしたのだろう。
しばらくして、真ちゃん先輩が「あのさ」と口を開きかけた時、玲太くんが私たちの間に割り込むように、「すみません」と遮ってきた。
「えっ、玲太くん、急になに──…」
「用がないなら、俺たちもう帰っていいですか?こいつ、腹減るとすげー機嫌悪くなるんで」
真ちゃん先輩の返事に聞く耳を持たずに、玲太くんは「芽依、行くぞ」と、手を掴んできて、半ば強制的に歩かされる。
「りょ、玲太くん、ちょっと待ってよ…!」
「むり、またない」



