「おれの好きなタイプはね〜、髪が黒くて、長さは肩から鎖骨くらいまであって…」
ごつごつとした先輩の手が肌にすれて、思わずビクッと反応してしまう。
「それから、小さくてふわふわしてて。おれを見上げる時、いつも恥ずかしそうに頬を赤く染める子が好きだな〜」
私と目線を合わせるように、腰を屈めてにっこり笑いながら言う先輩に、きょとんと瞬きをする。
先輩は、再度私の髪をひょいっと持ち上げて、どこか楽しそうに遊び始める。
先輩のタイプがいまいち理解できなくて、どう答えればいいのか困惑した。
"小さくてふわふわしている"…?
先輩の好きな女の子のタイプは、"低身長な子"で合っているのかな。
ならば、私は背が低いから、ギリギリ含まれるかもしれない。
それに、髪の長さだって、肩から鎖骨まで伸びていて、更には黒髪だ。
少しの希望が見えてきて、先程まで落ち込んでいた気分が一気に明るくなっていく。
「…私は、先輩のタイプに入りますか?」
視線がしっかりと交わった状態でそう聞くと、先輩は一瞬だけ瞠目させて、その後は、はにかむように笑みをこぼしながら、「もう入ってるよ」と答えてくれた。



