「えー、なんか恥ずいね〜」とはにかむ先輩に、キュンッと胸がときめいた。
「で、でもこれは、お詫びのゼリーでして。先輩、以前私が熱を出した時、保健室に連れて行ってもらった上に、休み時間の度に私の様子を見に来てくださって、更には先輩のお姉さんに自宅まで送っていただいたという、それはもう、本当に申し訳ない行いをしたので、是非ともこのゼリーをお詫びの気持ちと共に──…ハッ!!」
息継ぎをぜずに早口で話している途中で、私は肝心なことを忘れていた。
「ごごご、ごめんなさい…!これ、だいぶ時間が経ってて、私の手の体温でぬるくなっちゃいまして…!!すみません、すみません!今から買い直してくるので、少々お待ちいただいてもよろしいでしょうか…!?」
私の馬鹿…!!
先輩になんて物を渡そうとしていたんだ!
ぬるくなったゼリーを先輩に贈るなんて、失礼極まりない!
「ちょっと待って、大丈夫だから。萩ちゃんがおれのために買ってきてくれたんだし、わざわざ買いに行かなくてもいいよ」
購買部に向かおうとした私を先輩は、ガシッと腕を掴んだ。
気を遣ってくれる先輩の優しさと言葉に、再度胸がときめく。



