あなたの笑顔が好きだから。


真ちゃん先輩との繋がりもあってか、

登校すると、よく女の子たちに囲まれながらも笑顔で答えていたり、身長が私と同じくらいの女の先輩と一緒にいたりして。

日山先輩は、とことん目立つので、色んな場所で彼の姿を見つけては、すぐさま目に留まるようになったのだ。

だけど、私は日山先輩とこうして、1対1で遭遇するのは初めてだ。

つい咄嗟に麻弥くんの呼び方で「わーちゃんさん」と馴れ馴れしく呼んでしまった…。

生意気だと思われただろうか。


「……あーっ、えっと。オギノ(・・・)さん、だっけ?」

「ヒッ…イ、イエッ……ヒャギノ、デス……」


私の声がよく聞こえなかったのか、日山先輩は少し目を細めて「うちのクラスに何か用だった?」と質問をしてくる。

真顔ではあるけれど、たぶん、気を遣ってくれてはいるのだろう。


「し、しんちゃんせんぱい、いらっしゃいますか……」


若干、声を震わせつつ、先輩の問いに答える。


「しんちゃん?……あぁ、深森か。あいつなら今、購買部に行ってるよ」

「ソーデス、カ……」


挙動不審になっている私をじーっと見てくる日山先輩。