次第に、ネガティブな感情がぐるぐると押し寄せてくる。
本当に来てもよかったのかな。
先輩、ぶどう味きらいだったらどうしよう。
これはただ私が美味しいと思っただけであって、もしかすると、先輩はそこまで好きじゃないのかもしれない。
やっぱり、ゼリーとかより、ジュースの方が喜んでくれたかも。
だったら、今からでも自販機の所に───…。
引き返そうとしたその時、ガラリ、目の前の扉が開く音がした。
「…あっ、すみません──…って、あれっ」
聞き覚えのある声が上の方から降ってきて、恐る恐る顔を上げる。
私は目を見開きながら、その人物の名前を呼んでしまう。
「わ、わーちゃんさん…っ!」
キリン並みの高身長に、どこか圧倒的な雰囲気を醸し出すわーちゃんさん改め、日山先輩が見下ろすように私の姿を捉えていた。
「……」
「……っ」
真ちゃん先輩とよく一緒にいるから、すっかりこの人の顔を覚えてしまった。
しかも、最近日山先輩を見かける機会が増えた。



