「まあまあ、落ち着きなって。正直あたしも深森先輩を好きっていうのは賛成できないけど、芽依がなんだかんだ楽しそうだし、もう何も言わないよ。当たって砕けたらあたしと杏子でいっぱい慰めてあげるからね〜」
瑠璃ちゃんがうりうりと私のほっぺたで遊び出す。
な、何で私が失恋する前提で話すの!
「めーいーっ!そーんな仏頂面してたらだめじゃーん!とりあえず、明々後日の放課後デート楽しんできなよ〜?」
杏子ちゃんがぎゅっと抱きしめてくれて、優しい2人にいっぱい元気をもらった。
「でもさー、芽依、恋をしてからめっちゃかわいくなったよね〜」
「いや、わかる〜。芽依は元々かわいいんだけど、好きな人ができて更に磨きがかかったというかさ〜」
瑠璃ちゃんと杏子ちゃんは、微笑ましそうに口角を上げて、私を見つめる。
「「芽依かわいいね〜♡」」
「えぇっ…」
まるで自分の孫を愛でているかのように褒めてくれる2人に私は少し困惑した。



