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「萩ちゃんの家ってどこらへんなの？」
「えと、麻弥くんのお家から、もう少し歩いたとこで……」
「へー、そーなんだ！なら萩ちゃんの家徒歩で遊びに行けるじゃん」
わはっと笑いながら私の横を歩く先輩。
──『あの人はね、"遊び人"ですごく有名なんだよ』
──『───… セフレが何人もいるって噂があるの』
杏子ちゃんの言葉が脳裏に再生される。
──『同級生の美女を2人同時に抱くような人、絶対やめた方がいいよ』
──『深森先輩のセフレの1人になる芽依、あたし見たくないもん』
"泣かされる"、"飽きたらポイ捨てされる"。
瑠璃ちゃんたちは、先輩の噂はあまり良くないって言っていたけど、本当なのかな。
確かに、真面目そうな容姿はしていないのかもしれないけど…。
でも、優しいのは本当だもん。
今だってさりげなく車道側歩いてくれてるし、喫茶店入る時なんて扉開けてくれて『お先にどうぞ』って言ってくれたりして。
あとは、『ごちそうさま』とか丁寧にお礼を言っていて、すごく礼儀正しいんだなって、改めて思った。
真ちゃん先輩はスマートで気さくで自然にレディーファーストできるような人なんだよ。
