「まやっちと萩ちゃん仲良いよな〜。良い意味の距離感っていうか…」
「まあ、芽依は妹って感じだからさ〜?…あっ、恋愛感情はないから安心して!」
「ん?あぁ、そうなの?」
側から見たら、私と麻弥くんは誤解されるような関係だと思われているのだろうか。
私みたいな女と付き合ってるなんて勘違いされていたら麻弥くんに申し訳なさすぎる。
「じゃあ、オレ先帰るね!2人はナマケモノみたいにゆっくり歩いてくれていいから!」
「何その例え」
麻弥くんは私の方を見て、「ぐっどらっく」と告げ、グッと親指を立てた。
「ま、麻弥く…」
「それでは、さらばじゃ!!」
麻弥くんはスポーツカーのごとく、全速力で走り去って行った。
「相変わらずめっちゃ速いな〜。まやっち、中学の頃陸上部だったんだよ」
「そ、そうなんですか…」
だからあんなに速いんだ…。
「おれらも帰ろっか」
「は、はい…っ!」



