「…あれ?わーちゃん今日ちょっと機嫌悪い?」
「あー…こいつ、さっき同級生の女子に公開告白みたいなことされた上に注目浴びて結構イラついてんだよ。凄かったよな、急に跪いて3本のバラの花束プレゼントしてくんだもん(笑)」
「やめろ、今その話すんな」
「へー、すげーな。バラの花束とかめっちゃ愛されてんね」
この会話、私も混ざっていいのだろうか。
先輩たちいるし、なんなら私はここにいる意味なさそうだから帰ろうかな。
パフェはまた今度奢ってもらうことにしよう。
そう思い、誰にも気づかれずにここから立ち去ろうとしたら、
「萩ちゃん」
真ちゃん先輩がぐいっと後ろから鞄の持ち手部分を掴んだ。
いきなり距離が近くなって目を見開いていると、
「なーに1人で勝手に帰ろうとしてんの〜?」
「へっ…」
「まやっちと一緒に帰るってことは、おれらと帰る方向も同じなんでしょ?」
「えっ…」
「だったら、皆で帰ろうよ!」
キラキラ眩しい笑顔を向けられて、思わず目を細めた。
待って、今『皆で帰ろう』って言った…!?
それはもしや、真ちゃん先輩とお供できるということ?
嬉しいのは嬉しいんだけど、わーちゃんさんという人は私も一緒でいいのかな。
真ちゃん先輩よりも遥かに背が高く、どこか圧を感じるのは私だけ?



